令和4年7月
『電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも社長のせい』

汚い字で失礼します。
こんにちは。五代会計事務所の柳生です。

開業して一年になります。本当に何もないところから始まりましたが、ツイている、恵まれているなと感じる素敵な一年でした。タイトルの言葉は「社長の教祖」といわれた伝説の経営コンサルタント故・一倉定先生の言葉です。良い意味でとらえたい言葉だと信じています。たまにテレビを見ていると「セレブな社長の特集」等が放映されていますが、こういう番組を見ていると「社長は高給与で立派な家に住み贅沢な生活をしている人」というイメージを持ちます。そんな経営者は例外中の例外ではないかと思いながら、「贅沢な社長の私生活」を見て喜ぶ社員、得意先、仕入先はきっと少なく、ただ妬みだけを生みそうで少し悲しくなります。現実的には多くの中小企業経営者は、普通の家に住み、普通の車に乗ります。でも、素敵な奥様が多いのは本当です。

中小企業の社長は一言で言うと大変な人達です。毎日、大きな重荷を背負って生きています。会社経営の3大資源として昔から言われる人・モノ・金ですが、大企業では経営者の仕事は戦略の立案が主で、現場の営業、資金調達、人事の仕事はしません。個人保証したり、自宅を担保に入れたり、妻の実家から借金することもありません。中小企業の社長は、営業や製造現場に入り社員と一緒になって働きます。売上が上がらなかったり、赤字になったり、倒産したら、全責任は社長一人が負います。社員が悪いと言えば無能呼ばわりされます。逆に、社長が努力して販路を開拓したり、新製品を開発して、大幅な黒字を出して社員に決算賞与を出す時は、「社員の皆さんが頑張ってくれたから利益が出ました」と言わざるを得ません。社員はその言葉を聞いて、自分達が頑張ったから利益が出たと勘違いをして、決算賞与を当然のごとく受け取り、社長に感謝の言葉も言いません。また、資金調達は社長一人が責任を負います。社員が不良在庫をつくっても、回収できない相手に販売して不良債権をつくっても、足りない資金は社長一人でお金の調達をします。

そういう場面も、そうじゃない素敵な場面も会計事務所の人間として立ち会いながら、社長に掛ける最後の言葉は『頑張りましょう！！』。すでに頑張っている方々に掛ける言葉では無いのですが、その言葉以外が思いつきません。自分が経営者になって、もう少し気の利いた言葉が出てくるかと思ったのですが、まだまだ修行が足りないようです。良くても悪くても、全部社長のせい。その悪戦苦闘の日々を少しでも軽くなるようにお手伝いできればうれしい限りです。我々の未来は常に明るい。その頑張りが良い未来につながりますように。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます！！